第1回 卓球メーカー製ヘアバンド最強選手権
滝汗体質のため卓球をやるときにはヘアバンドが欠かせない私です。もし忘れたら地獄。流れる汗が目に入るわメガネにつくわラバーに落ちるわでプレーどころじゃなくなります。
ヘアバンドは卓球メーカー各社から発売されていますが、どれがいいのかこれまでにいろいろ試してきました。
使い心地でどれが好みかは個人的になんとなく決まっているのですが、きちんと計測して最も優れたヘアバンドをきちんと決めようじゃないかというのが今回の趣旨です。
判定方法
私がヘアバンドに求めるものは以下の3点です。
- 保水力(どれだけ汗をしっかり吸ってくれるか)
- 快適さ(締め付けの不快感が少ないか)
- デザイン性(見た目)
これらのうち、デザイン性については、今回はひとまず無視します。なお、私が個人的にニッタクのロゴのデザインがあまり好きじゃないという理由でニッタク製ヘアバンドを持っておらず、今回の対象からそもそも漏れてしまっているのですが、それについてはごめんなさい。いつか必ず買って試すので許してください。
保水力については、水に濡れる前後の重量を計測して、どれだけの水を貯め込むことができているかで判断します。
このようにバケツで水浸しにした上で……
そのままだとさすがにビチョビチョすぎるので、1分間だけ脱水しました。この状態を汗を吸って濡れたのと同等だと仮定して評価しています。
締めつけの快適さについては、単純にヘアバンドの幅を測りました。素材による伸縮性の差は多少あるものの、それよりもサイズが与える影響のほうが大きいという判断です。
なお、今回計測したヘアバンドはどれも複数回着用して、着用後はドラム式洗濯乾燥機で洗濯から乾燥まで全自動で行ったものです。そのため、購入時よりかなり縮んでいるものが中にはあります。ただ、私にとっては乾燥まで自動でやってしまうのが一連のルーチンなので、それも含めた評価としました。
どの商品も乾燥機使用不可って注意書きがだいたいあるので、不当な評価だという批判は甘んじて受けます
では計測結果を見ていきましょう。
計測結果
ミズノ
ミズノ製のヘアバンドは各社の中で最も縦幅が狭いタイプです。すっきりしたデザインが好みの方にウケるサイズ感でしょう。
ただし、そのせいなのか保水力には若干物足りない部分があります。
andro
andro製も細めのヘアバンドです。保水力はミズノ製よりやや上でした。
横幅が20cmと広く、締めつけ感があまりないのが好印象です。
BUTTERFLY
BUTTERFLY製は細いタイプとしては脅威の保水力を叩き出しました。貯め込んだ水分が21gと、元のヘアバンドの重量(19g)よりも重くなっています。
横幅は19cmあり、締めつけ感も弱めです。
TIBHAR
TIBHAR製もかなりの保水力でした。
ただ、この製品の特徴は乾燥機使用でとんでもなく縮むことです。横幅14cmになってしまって、装着すると締めつけで頭が痛くなります。乾燥機ユーザーにはおすすめしません。
STIGA
STIGA製は幅広タイプなのにあまり保水力がありませんでした。生地のパイル感があまりなく、さらっとした触り心地の印象です。
横幅は16cmで、締めつけがやや強く感じられます。
VICTAS
全商品を通して最高の保水力だったのがVICTAS製です。最も多くの水分を貯め込むことができました。
横幅はSTIGAと同じ16cmで、やはり締めつけがやや強く感じられます。
Rallys
Rallys製は保水力と締めつけ感が共に良好な結果で、いいバランスになっています。
PANDANI
PANDANI製は2種類あります。それらのうちタオル地の標準的なタイプは、計測した数値上ではあまり芳しくない結果になりました。
もうひとつのニット素材のタイプは、保水力もそこそこある一方で、横幅が22cmあるため締めつけ感がほとんどなくて快適です。
ただ、PANDANIは日本卓球協会(JTTA)公認メーカーではないため、公式戦では着用できない点に注意が必要です。
例えば2023年の全日本選手権の「競技上の注意」によれば、「競技用服装以外に、サポーター、リストバンド、ヘアバンド、スパッツを着用できる。それらの着用物にメーカーロゴの表示がある場合は、同ロゴが日卓協公認用具指定業者のものであることを条件に、1箇所の表示のみ認められる。(指定業者でない場合ロゴを隠して使用出来る)」と定められています。
そしてPANDANIはJTTAの公認メーカー一覧や公認品一覧に記事執筆時点では入っていません。
総合評価
以上の結果を表にまとめます。
メーカー | 元の重さ | 濡れた重さ | 水分の重さ | 元の重さに対する比率 | 横幅 | 縦幅 |
---|---|---|---|---|---|---|
ミズノ | 21g | 34g | 13g | 61.9% | 19cm | 3cm |
andro | 19g | 33g | 14g | 73.7% | 20cm | 4cm |
BUTTERFLY | 19g | 40g | 21g | 110.5% | 19cm | 4cm |
TIBHAR | 23g | 47g | 24g | 104.3% | 14cm | 5cm |
STIGA | 21g | 37g | 16g | 76.2% | 16cm | 5cm |
VICTAS | 31g | 66g | 35g | 112.9% | 16cm | 5cm |
Rallys | 28g | 54g | 26g | 92.9% | 17cm | 4.5cm |
PANDANI(タオル地) | 31g | 49g | 18g | 58.1% | 16cm | 5cm |
PANDANI(ニット素材) | 28g | 52g | 24g | 85.7% | 22cm | 6cm |
「貯め込むことができた水分の重さ÷元の乾燥した状態の重さ」を計算し、元の重さに対する比率として算出しています。その数値が90%以上なら加点(緑)、70%以下なら減点(黄)としています。
また、横幅については19cm以上を加点、16cm以下を減点としました。
その結果、栄えある第1回卓球メーカー製ヘアバンド最強選手権の頂点に輝いたのは、BUTTERFLY製のヘアバンドでした。おめでとうございます。ここにその栄誉を勝手に表彰させていただきます。
2位は保水力重視ならRallys、快適さ重視ならandroまたはPANDANI(ニット素材)となります。それら以外は何らかの減点要素がありました。
まとめ
ということで、私が持っている中での最強のヘアバンドはBUTTERFLYのものでした。
普段は全然使ってなかったやつがまさかの1位になる結果
ただ、今回は保水力が高いものを優れているとしましたが、逆に言えば乾きにくいという特性をはらんでもいます。ですから、速乾性を重視する人にとっては欠点になるでしょう。重要視する項目は人それぞれ異なります。
実際に私も以前はとにかく汗をたくさん吸うことを重視していましたが、最近は着替える回数を増やすようにしていて、保水力よりも締めつけのない快適さをより重視しはじめています。
そうした理由で、最近はPANDANIのニット素材がお気に入りです。ちょっとお高いのが玉に瑕なんですが。
では皆さん、卓球でいい汗かいて素晴らしい卓球ライフを!