関西で卓球のレーティング大会に出てみよう!
「ワールドランキング」って言葉、聞いたことありますよね?
その選手の実力は世界で何番目に位置するのか、順位をつけて数値化したアレです。世界を舞台に戦う選手たちはもれなくこのランキングで順位づけられています。そして、われわれ卓球ファンはその変動を眺めて、アイツはコイツよりも強いとか弱いとか卓球談義に花を咲かせているわけです。
ワールドランキングは大半のプレイヤーにとって雲の上の出来事ですが、しかし草の根といえども私だって卓球プレイヤーのはしくれ、自分の実力がどこに位置するのかは気になります。はたしてオレはアイツよりも強いのか。以前よりも今の自分は本当に強くなっているのか。
つまり、自分の卓球戦闘力を知りたいと誰しも思うはずです。
私の卓球戦闘力(レーティング)は3131だ
その望みをかなえてくれるものがあります。それがこの記事のテーマ、レーティング大会です。
卓球のレーティングってなに?
レイティング(レーティング、評定(ひょうてい)、rating)は、対象となる物事に対して、ある基準に基づき、等級分けや数値化をおこなったものである。語源の rate には、見積もる・評価するという意味がある。
同じレーティングと呼ばれていても分野が違えば、評価の対象も表し方も異なる。
卓球界におけるレーティングとは、卓球の実力を相対化されたポイントに置き換えたものなのですが、それを算出する基準は現時点では統一されておらず、複数の主催者で個別に実施されているのが実情です。
かつて日本卓球協会の主導で全国共通のレーティングを制定しようという動きがあったものの、なんやかんやでうまくいかなかったそうな
そのため、レーティングに参加したいと考えたとしても、開催されている大会が近くにあるかどうかはかなり地域差があります。残念なことに、レーティング大会がまったく存在しない県も中にはあります。
その点、関西はかなり恵まれた状況で、全国的にみても最大級の規模を誇るレーティング大会が定期的に開催されています。関西在住ならレーティング大会に参加しない手はありません。まだ出たことがなければ、この機会にぜひ検討してください。
関西にはどんな大会があるの?
関西はレーティング大会が活発な地域で、大きく分けて4種類のレーティングがあります。
本当はひとつのレーティングに統一されていてほしいけど、現状こうなってるからしかたない
以下がその4種類です。
- 日本卓球レイティング
- TTポイントカップ
- P4MATCH
- Labo Rating
では順番にこれらの特徴をご説明します。
日本卓球レイティング
日本卓球レイティング推進協議会という団体があり、試合結果から登録選手のレーティングを算出するサポートを行ってくれています。
関大の先生がボランティアでやってくれてるのかな、知らんけど
この記事を書いている2023年3月時点で、継続的に開催されているのは羽曳野と神戸のふたつのレイティング大会です。
羽曳野レイティングシステム大会
関西の卓球人が「はびきの」と言ったらこの大会を指します。正式名称は羽曳野レイティングシステム大会です。
2008年の第1回大会から15年も続いており、記事執筆時点で232回目。月1〜2回のペースで開催されています。参加者は多いときで170名弱。参加申込の受付開始の数分後には毎回キャンセル待ちになるという屈指の人気を誇る大会です。
通常、A〜Cの3つにレベル分けされて、各レベルごとに予選リーグと決勝トーナメントがあります。予選リーグは6〜7名での総当たりで、その結果に応じて上位トーナメントと下位トーナメントが行われます。
サービス時のネットインはプレー継続するローカルルールがある
参加申し込みはメールで行います。日程や申込方法などの詳しい情報は羽曳野市卓球連盟のホームページで確認できます。
神戸レイティング大会
羽曳野と共通のポイントで開催されているのが神戸レイティング大会です。
2022年にはじまった大会ですが、すでに人気を博しており、直近の第9回大会(2023年2月25日開催)では140名弱の参加者が集まりました。
レベル分けしての予選リーグと決勝トーナメントという形式も羽曳野と同じです。人数によってはA〜Dの4レベルに分けられることもあるみたいです。羽曳野よりも参加者のポイントが若干高めな傾向があり、関西のレーティング大会の中でもハイレベルなものになっている模様です。
あと、会場の体育館が新築で綺麗らしい
申し込みはWebのフォームから行う形になっています。詳しい情報は神戸レイティングのホームページか、主催者のF粒ぱぱさんのTwitterをご確認ください。
TTポイントカップ
KOTO卓球スタジオが主催しているレーティング大会がTTポイントカップです。奈良TTと神戸TT、そして初心者限定の奈良若葉TTの3つの大会が継続的に開催されています。この3つは共通のポイントになっています。
奈良TTポイントカップ
主催しているKOTO卓球スタジオが奈良にあるからか、神戸TTよりも奈良TTのほうが参加者が集まりやすい傾向にあります。
奈良TTが開催される会場は金魚スクエア(大和郡山市多目的体育館)と高山S.C.の2箇所あり、おおむね毎回交互に場所が変わるようです。
参加者数は金魚スクエアでの開催回のほうが若干多い印象で、2022年12月4日開催の第22回(金魚スクエア開催)の参加者が100名強、2023年2月11日開催の第23回(高山SC開催)の参加者が90名弱でした。
A〜Cのレベル分けをして、予選リーグ+上位下位の決勝トーナメントという形式は羽曳野及び神戸レイティングとまったく同じです。
卓球ストーカーとしておなじみの岩城選手がよく出てる!
参加する際はKOTO卓球スタジオの公式LINEから申し込みます。詳しくはTTポイントカップのホームページをご覧ください。
神戸TTポイントカップ
神戸TTは、申し込み方法や試合形式などは奈良TTと同じで、違いがあるのは場所が奈良か神戸かというだけです。はじまってからまだ日が浅いためか、参加者数は奈良TTより少なめです。2023年2月19日開催の第6回神戸TTポイントカップの参加者数は50名弱でした。
特にC級が少なくて、トーナメントなしのリーグ戦のみになっていたり、B・Cが合同になっていたりすることもある
会場は固定されておらず、開催回によって変わるようです。
奈良若葉TTポイントカップ
奈良若葉TTは初級者限定の大会です。TTポイントが3200までの方に限定されていて、初心者〜脱初級者くらいのレベルのプレイヤーが集います。
参加者は20名程度で、当日の参加者のレーティングに応じて3〜4のリーグに分けられ、トーナメントなしのリーグ戦のみで実施されます。自分と近いレーティングの相手とリーグが組まれますので、実力差があまりなく、初心者であっても白熱した試合を楽しむことができます。
卓球をはじめたばかりの初心者でも参加できる
奈良若葉TTポイントカップのホームページに日程などが掲載されています。申し込みは奈良TT、神戸TTと同様にLINEで可能です。
P4MATCH
オンライン大会システムのP4MATCHを利用した大会は関東でかなり活発で、東京では週末ともなれば1日に10件以上の大会が開催されています。
それに比べると関西はかなり少ないのですが、それでもいくつか開催されています。記事執筆時点で、継続的に開催されている大会は以下のものがあります。卓球場が主催して、会場もその卓球場というパターンが今のところは多いようです。
- 京都
- 今西ファミリー杯(主催&会場:今西卓球センター)
- COMFY ARENA杯(主催&会場:COMFY ARENA)
- 大阪
- P4マッチ高石はごろも(主催&会場:はごろも卓球スタジオ)
- 兵庫
- ハイホープス(主催&会場:メトロTTスタジオ)
- スピリッツ杯(主催:スピリッツ 会場:川西市総合体育館)
- 奈良
- けはやリーグ(主催&会場:イシダ卓球場)
P4MATCHの詳しい説明は別の記事を参照してください
各大会の詳細はP4MATCHの大会情報一覧から検索してください。
Labo Rating
Labo RatingはP4MATCHと同様のオンライン大会システムです。
できることはP4MATCHとさほど変わらないのですが、後発のサービスのため、開催されている大会の数はP4MATCHに比べるとまだ少なめです。
記事執筆時点では、関西ではかろうじて以下の1件だけあります。
- 大阪
- andro杯 緑橋レーティング大会(主催&会場:緑橋卓球場)
大阪市内で開催されているレーティングは緑橋だけ!
大会の詳細はLabo Ratingの大会情報を参照してください。
その他 卓球場独自のレーティング
今までご紹介した大会以外にも、卓球場が独自に卓球場内ローカルのレーティングやランキングを実施しているケースがあります。これらも広い意味ではレーティング大会だといえるでしょう。
ただ、参加者の母数が小さいと、ある程度正確な卓球戦闘力を割り出すことができません。プレイヤーの実力を知るためというレーティングの目的からは外れるように思いますので、この記事ではこれ以上深堀りせずに終わります。
その卓球場を利用する方々が親交を深める目的なら、ローカルランキングはとてもいい仕組みだと思います
どの大会がおすすめ?
プレイヤーの実力をできるだけ正確に数値化するには、より多くの参加者数を確保する必要があります。その意味では、関西最大のレーティング大会である羽曳野に一度は参加しておくべきではないでしょうか。大きな大会の雰囲気を感じるだけでもいい経験になります。
強者との対戦を求めるなら神戸レイティングがいいでしょう。A級上位のプレイヤーなどは、ときに「S級」と呼ばれることもあるくらいです。
初心者には奈良若葉TTがおすすめです。少しずつ実力をつけて、ポイントを上げていくレーティングの醍醐味を初心者のうちから楽しむことができます。TTポイントは奈良TTと神戸TTと共通ですので、若葉を卒業したらそちらへステップアップしましょう。
P4MATCHとLabo Ratingは日本全国で共通のレーティングである点が魅力です。いわゆる「旅打ち」で大会参加もできてしまいます。東京出張の際にはラケットとシューズを携えて参戦し、関東のプレイヤーたちからポイントを巻き上げる(あるいはカモられる)なんていう楽しみに目覚めるかもしれません。
とはいえ、そんなにいろいろ考えず、まずは日程が都合良かったり家から近かったりする大会に飛び込んでみてもオッケーです。結局のところ、卓球の大会に絶対のおすすめなんてありません。卓球を楽しむ気持ちさえあれば、どんな大会でも最高の一日を過ごせることでしょう。
では皆さん、より良い卓球生活を!